情報漏洩の事故事例とセキュリティ対策サービスの比較

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SCS評価制度の要求事項3-1-1「情報機器、OS及びソフトウェアに関する情報の把握」とは:パソコンとサーバの台数・OSの把握と、管理ルールの年1回の点検

この記事のまとめ

要求事項3-1-1は、会社の機器とソフトウェアを把握する項目です。★3では、パソコン・サーバ(仮想サーバを含む)の製造元、OS、台数を把握する仕組みを整え、導入・設置・ネットワーク接続・パッチ適用の管理ルールを定めて、その遵守状況を年1回以上点検します。スマートデバイスと重要システムの設定情報の把握は、★4で加わります。

3-1-1は何を求めているか:評価基準7項目の中身

要求事項3-1-1の原文は、「情報機器、OS及びソフトウェアに関する情報を把握すること。」の1文です。何をすれば満たしたことになるかは、7つの評価基準に分けて書かれています( ★3・★4 要求事項・評価基準 、経済産業省・IPA、2026年3月27日版)。

★3で求められるのは3-1-1-1から3-1-1-4までの4項目で、3-1-1-5から3-1-1-7までは★4で加わります。内容を要約すると次のとおりです。

番号

段階

何を決める項目か

評価基準の内容(要約)

3-1-1-1

★3

パソコンの把握

パソコンとシンクライアント(手元にデータを持たない端末)の、製造元、OS、台数を把握するための仕組みを整備する

3-1-1-2

★3

サーバの把握

サーバ、仮想サーバ、ハイパーバイザ(仮想サーバを動かす基盤のソフト)の、製造元、OS、台数を把握するための仕組みを整備する

3-1-1-3

★3

管理ルール

情報機器、OS、ソフトウェアについて、導入、設置、ネットワーク接続、セキュリティパッチ(ソフトの欠陥を直す更新プログラム)適用のルールを含む管理ルールを定める

3-1-1-4

★3

ルールの点検(年1回以上)

3-1-1-3で定めた管理ルールが守られているかを、年1回以上点検する

3-1-1-5

★4

スマートデバイスの把握

スマートデバイスの、製造元、OS、台数を把握するための仕組みを整備する

3-1-1-6

★4

重要システムの設定情報

重要なシステムを構成する情報機器について、設定情報を把握するための仕組みを整備する

3-1-1-7

★4

把握した情報の点検(年1回以上)

3-1-1-1、3-1-1-2、3-1-1-5、3-1-1-6で把握した情報の内容を、年1回以上点検する

大分類「リスクの特定」の中分類「資産管理」(持っている機器やソフトを把握すること)に含まれます。★3と★4の違い、取引先に何を確認するかは SCS評価制度とは にまとめています。

この項目で用意するもの(★3)

3-1-1で用意するものは、台帳・ルール・記録の3つです。

  • 台帳:パソコンとサーバの、製造元・OS・台数(3-1-1-1、3-1-1-2)
  • 文書:導入、設置、ネットワーク接続、セキュリティパッチ適用のルールを含む管理ルール(3-1-1-3)
  • 記録:年1回以上、管理ルールが守られているかを点検した日と結果(3-1-1-4)

落とし穴1:★3では、スマートフォンは把握の対象外

★3の台帳に、スマートフォンやタブレットは入れなくても評価基準は満たせます。

★3で把握を求められるのは、パソコンとシンクライアント(3-1-1-1(パソコンの把握))と、サーバ・仮想サーバ・ハイパーバイザ(3-1-1-2(サーバの把握))です。スマートデバイスの把握は、★4の3-1-1-5で加わります。

サーバがない会社では、3-1-1-2に当てはまる機器がありません(編集部の読み方)。そのときは、台帳にサーバがないことを書いておくと、確認する人に伝わります。

落とし穴2:台帳は一度作って終わりではない

台帳を作っただけでは、「把握するための仕組み」にはなりません。

3-1-1-1と3-1-1-2が求めているのは、製造元・OS・台数を把握する仕組みの整備です。機器を買う・捨てるたびに台帳が更新される手順まで決めておく必要があります(編集部の読み方)。

機器を把握していないと、更新が必要な機器を見落とします。 イセトー はVPN経由の不正アクセスを、 アサヒグループ はグループ拠点のネットワーク機器からの侵入を公表しています。どちらも、社外とつながる機器が入口になった事故です。

落とし穴3:ソフトウェアの一覧は、★3では求められていない

個々のソフトウェアの一覧を作ることは、★3の評価基準に書かれていません。

ソフトウェアは、3-1-1-3(管理ルール)の対象として、導入やパッチ適用のルールの中で扱います(編集部の読み方)。パッチを適用する期限そのものは、 要求事項4-4-4 (重大な更新を14日以内に適用)で定められています。

進め方(30人規模の記入例)

編集部の記入例です。数字や名称は、自社で決めます。

  1. 機器台帳(Excel)を1枚作り、次のように記入する

機器名

種別

製造元

OS

台数

担当者

確認日

事務用パソコン

パソコン

(メーカー名)

Windows 11

25

総務

2026-04-01

ファイルサーバ

サーバ

(メーカー名)

Windows Server

1

IT担当

2026-04-01

  1. 管理ルールを書く:導入は総務の承認、設置場所を決める、ネットワークにつなぐのは台帳にある機器だけ、パッチ適用は要求事項4-4-4に従う
  2. 機器を買う・捨てるときに、台帳を更新する担当を決める
  3. 年1回、台帳と実機を突き合わせ、ルールが守られているかを記録する

★4で加わること

★4では、把握する範囲と点検の対象が広がります。

  • スマートデバイスの製造元、OS、台数の把握(3-1-1-5)
  • 重要なシステムを構成する機器の設定情報を把握する仕組み(3-1-1-6)
  • 把握した情報そのものの、年1回以上の点検(3-1-1-7)

よくある質問

機器の台帳は、Excelで作ってもよいですか?
評価基準は、製造元、OS、台数を把握するための仕組みの整備を求めていて、ツールの種類は指定していません(3-1-1-1、3-1-1-2)。
スマートフォンやタブレットも把握が必要ですか?
★3では、パソコンとサーバが対象です。スマートデバイスの製造元、OS、台数の把握は、★4から求められます(3-1-1-5)。
管理ルールには、何を入れる必要がありますか?
情報機器、OS、ソフトウェアについて、導入、設置、ネットワーク接続、セキュリティパッチ適用のルールを含めます(3-1-1-3)。
点検は年に何回必要ですか?
★3では、管理ルールの遵守状況を年1回以上点検します(3-1-1-4)。★4では、把握した情報の内容の点検(3-1-1-7)が年1回以上、加わります。

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出典

この記事について

ITセキュリティの窓編集部(運営:ヒバチ株式会社)が、公表資料をもとに作成しています。誤りに気づいた場合は修正し、更新日を記載します。

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