情報漏洩の事故事例とセキュリティ対策サービスの比較

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SCS評価制度の要求事項4-4-5「マルウェア感染からの保護」とは:全パソコン・サーバへの導入、スキャンの範囲と頻度、パターンファイルの更新

この記事のまとめ

要求事項4-4-5は、システムをマルウェア(ウイルスなどの悪意あるソフト)の感染から守る項目です。★3では、ネットワークに接続しているすべてのパソコンとサーバにマルウェア対策ソフトを導入し、機器ごとにスキャンの範囲と頻度を定めて実行し、パターンファイルをベンダーの推奨に従って更新します。不正なWebサイトへのアクセス制限とメールのマルウェアチェックは、★4で加わります。

4-4-5は何を求めているか:評価基準5項目の中身

要求事項4-4-5の原文は、「システムをマルウェア感染から保護すること。」の1文です。何をすれば満たしたことになるかは、5つの評価基準に分けて書かれています( ★3・★4 要求事項・評価基準 、経済産業省・IPA、2026年3月27日版)。

★3で求められるのは4-4-5-1から4-4-5-3までの3項目で、4-4-5-4から4-4-5-5までは★4で加わります。内容を要約すると次のとおりです。

番号

段階

何を決める項目か

評価基準の内容(要約)

4-4-5-1

★3

全台に対策ソフト

ネットワークに接続しているすべてのパソコンとサーバに、マルウェア(ウイルスなどの悪意あるソフト)対策ソフトウェアを導入する

4-4-5-2

★3

スキャンの範囲と頻度

パソコンとサーバごとに、マルウェア対策ソフトのスキャン範囲と頻度を定め、スキャンを実行する

4-4-5-3

★3

パターンファイルの更新

マルウェア対策ソフトのパターンファイル(既知のマルウェアを見分ける定義データ)を、ベンダーの推奨に従ってアップデートする

4-4-5-4

★4

不正なWebサイトの制限

パソコンやWebゲートウェイ(社内からのWeb通信の出入口)を対象に、不正なWebサイトへのアクセスを制限する

4-4-5-5

★4

メールのマルウェアチェック

メールによる感染を防ぐため、メールゲートウェイ(メールの出入口)やメールサーバ等でマルウェアチェックを行う

大分類「攻撃等の防御」の中分類「プラットフォームセキュリティ」に含まれます。★3と★4の違い、取引先に何を確認するかは SCS評価制度とは にまとめています。

この項目で用意するもの(★3)

4-4-5で用意するものは、導入・スキャン・更新の3つの設定と、その決めごとです。

  • 設定:ネットワークに接続しているすべてのパソコンとサーバに、マルウェア対策ソフトを入れる(4-4-5-1)
  • 文書:機器ごとのスキャンの範囲と頻度(4-4-5-2)
  • 設定:パターンファイルを、ベンダーの推奨に従って更新する(4-4-5-3)

落とし穴1:「すべての」パソコンとサーバ

一部の機器に入れただけでは、4-4-5-1は満たせません。

4-4-5-1(全台に対策ソフト)の対象は、ネットワークに接続しているすべてのパソコンとサーバです。スマートフォンは、この項目の対象に書かれていません。

1台でも対策が抜けていると、そこから広がるおそれがあります。 富士通 は、国内の業務パソコン49台にマルウェアが広がり、ファイルが持ち出された可能性があると公表しています。

落とし穴2:スキャンの頻度の数字は、評価基準にない

毎日スキャンするか週1回にするかは、自社で決めてかまいません。

4-4-5-2(スキャンの範囲と頻度)は、機器ごとにスキャンの範囲と頻度を「定めて」実行することを求めていますが、毎日・週1回といった数字は書かれていません。

決めた頻度を文書に書き、そのとおりに動いているかを管理画面などで確かめられるようにしておきます(編集部の整理)。

落とし穴3:製品の種類は指定されていない

有料の製品を買い足さなくても、4-4-5-1は満たせる場合があります。

4-4-5-1は「マルウェア対策ソフトウェアを導入すること」とだけ書いていて、特定の製品や方式は指定していません。OSに付いている対策機能も含め、全台で有効になっているかが問われます(編集部の読み方)。

進め方(30人規模の記入例)

編集部の記入例です。数字や名称は、自社で決めます。

  1. 対象:ネットワークに接続しているパソコン全台とサーバ
  2. スキャン:パソコンは週1回のフルスキャン、サーバは夜間(この頻度は例で、自社で決めます)
  3. パターンファイルは自動更新にし、更新されていない端末がないかを月1回確認する

★4で加わること

★4では、感染の入口であるWebとメールでの対策が加わります。

  • パソコンやWebゲートウェイで、不正なWebサイトへのアクセスを制限する(4-4-5-4(不正なWebサイトの制限))
  • メールゲートウェイやメールサーバ等で、メール経由の感染を防ぐためのマルウェアチェックを行う(4-4-5-5(メールのマルウェアチェック))

よくある質問

マルウェア対策ソフトは、すべての機器に必要ですか?
ネットワークに接続しているすべてのパソコンとサーバに導入します(4-4-5-1)。スマートフォンなどは、この項目の対象に書かれていません。
スキャンは、どのくらいの頻度で行えばよいですか?
評価基準に頻度の数字はありません。パソコンとサーバごとに、スキャンの範囲と頻度を定めて実行します(4-4-5-2)。
パターンファイルは、いつ更新すればよいですか?
ベンダーの推奨に従って更新します(4-4-5-3)。
メールのウイルスチェックは、★3で必要ですか?
メールゲートウェイやメールサーバ等でのマルウェアチェックは、★4で加わります(4-4-5-5)。

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出典

この記事について

ITセキュリティの窓編集部(運営:ヒバチ株式会社)が、公表資料をもとに作成しています。誤りに気づいた場合は修正し、更新日を記載します。

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